偏差値standard score略してSS.またはTscoreについて 

 (話は長くなりますが…。)(文責K.T.

T.はじめに、「相対評価」と「絶対評価」について:

    これらの用語には色々な解釈がありますが、ここでは次のような意味で使うことにします。

   クラスなり学年なり、あるいは受験生全体といったある集団(以下、母集団という)の中で斉一の評価基準の下、他者との成績比較を行う場合の評価を相対評価といいます。それに対して集団や他者というものを考慮せず、生徒一人一人に対して、何らかの方法で設定された学習到達目標が、以前の状況と比較してどの程度に進歩達成されているかを評価するのが、「絶対評価であるということにします。「相対評価」は他者との成績比較であるのに対し、「絶対評価」は、いわば過去の自己との成績比較であるわけです。従ってやや問題がありますが、教師によっては「絶対評価」=「到達度評価」とも理解されています。ここで注意して欲しいことは、たとえば普通の100点満点の定期考査などでの、ある生徒の得点(加工されていない本来の得点という意味で素点」(raw scoreともいう。)は「絶対評価」であるとする考え方がありますが、それが集団の構成員全員に対して一斉に同一基準で評価され、他者との比較が容易な状況が発生している以上、筆者はもはや「相対評価」に属するものであると考えます。

(そもそもこの「評価」の問題も、昔からいろいろ議論のある処なので、ここでは深入りはしません。)

    そこでいわゆる「偏差値」ですが、以前からこの用語は語感の印象も悪く、また受験競争を煽るものとして大変嫌われてきました。しかし、受験競争というものは、当然、他者との成績比較を考慮すべき「相対評価」を持ち出さざるを得ず、その中でも「偏差値」は、ある種の合理性や説得力、簡便性をもった成績評価の手段であることは残念ながら認めざるを得ません。それがいろいろな批判があるにも拘わらず、現在でも利用され続けている理由なのです。   

    以下、偏差値の原理、偏差値との付き合い方などについて話をしていきます。

 

U.偏差値の原理について:

    偏差値の原理について解説されているものは多いのですが、ここでも一応の説明をしておきます。

   (1)でもふれたように、「偏差値」というのは集団の中で他者との成績比較=自己の相対的な成績位置を

   評価するという目的に利用するものだということが大前提です。この大前提を忘れないでください。

    さて、集団の中での相対的な成績を評価するのには、成績順位や満点配点に対する得点(以下、「素点」ともかく)でもよいわけですが、よりよい相対的な評価は、本人の属する母集団がどのような成績集団であるかを踏まえる必要があります。

    すなわち「偏差値」では、統計学で代表的な母集団に関する2つの指標、()平均点、()標準偏差というものを成績評価に考慮していきます。

  (1)平均mean value;以下、m または μ (ギリシヤ小文字のミュ-)で表す))

    これは、小学生でも知っている、いわゆる平均です。自分の素点が母集団の平均点より上か下かを比較するということは、自分の成績の相対的な位置を知る上で手っ取り早い方法ですね。式で表すと

   自分の素点をX,平均をmとしたとき、差X-m が、平均からのへだたりを表します。これを平均からの偏差(点)」(deviationと呼んでいます。偏差点がプラスならば平均より上位、マイナスならば平均より下位ということです。だから「相対評価」の成績点として、単純にこの「偏差点」を採用してもよいわけです。

 (2)標準偏差standard deviation;以下、s または σ (ギリシヤ小文字のシグマ)で表す)

    実は、これを理解することや、計算で求めることが少々厄介なのです。

   ある生徒集団に対して試験を実施したとき、その集団の成績分布に関しては、色々な状況が現れます。

                      

1

   図1をみてください。これらのグラフはある成績分布を表しています。横軸Xは素点を、縦軸Yは素点Xを得点した生徒の人数を表しています。中心のXの値は平均と考えてください。@の分布は、平均点の付近に得点者が集中していますが、Aの分布は広範囲に得点者が散らばっています。その結果、@の分布とAの分布では、いわば1点の重みが違ってきます。@の分布では、人数が集中しているため、僅かの得点差で成績順位が大きく変化するのに対して、Aの分布では、少々の得点差では成績順位に大きな変化はないでしょう。

    この成績分布の違いによる1点の重みの違いをどう数値化し、どう相対評価に含めていくかと

   いう問題が生じるわけです。ここで登場するのが標準偏差という統計学上の指標なのです。

    ある成績分布をみたとき、平均点よりの偏差が大きい生徒もいれば、偏差が小さい生徒もいるなどします。各生徒の得点は平均の周りに、ばらついているわけですが、そのばらつきの度合が、1点

   の重みに関係します。この分布のばらつきの度合を表す尺度として、全生徒の「偏差(点)の平均」を考えればよさそうですが、これは平均すると必ずプラスの偏差点とマイナスの偏差点が相殺(そうさい)して原理的に0となるので、使えません。

    そこで分布の「ばらつき」の度合を表す指標として採用されているのが、全生徒の「偏差(点)の平方の平均の平方根をとるという方法です。偏差の平方は必ずプラス(または0)なので、これだと平均してプラス、マイナスが相殺するということはなくなるからです。

    これが標準偏差とよばれるものなのです。用語の式で表すと;

          

      標準偏差= [(各生徒の偏差点)の平方の平均]の平方根

   Xを受験生の得点、mを受験生全体の平均、Nを受験生の総数とすると、標準偏差sは数式では

   次のような式になります。

 

   s=

 

    この標準偏差という指標は、統計学では古くから考えられてはいたのですが、受験者数Nが多ければ多い程、計算が大変なわけで、頻繁に実用されだしたのは、やはりコンピュ-タ-が発達し、身近なものになってからでしょう。コンピュ-タ-で平均や標準偏差が容易に算出されるようになり、昭和30年代後半には、大手受験産業の業者も偏差値を算出し提供するようになりました。

    なお、この分布の「ばらつき」を表す指標としての標準偏差は、たとえば製造現場では品質管理の

   分析に利用したり、経済指標の変動を分析するのに利用するなど、色々な場面で使われています。

まとめると、

     標準偏差が大きい ⇒ 分布は広がっている(ばらつき大) ⇒ 1点の重みは小さい

     標準偏差が小さい ⇒ 分布は平均値に集中している(ばらつき小) ⇒ 1点の重みは大きい 

 

        

                     図2

(3)次に、偏差値について説明するまえに、Z点Zscore標準化得点について説明します。

 ある試験で平均点50点の成績分布があったとして、ある人、A君が60点の得点だったとします。

 この場合、A君の偏差点は、60-50=10()であるわけですが、図2のようにその成績分布が

 「ばらつき」が大きかった(標準偏差が大)のか、小さかった(標準偏差が小)のかで、相対的な成績

位置(順位)は違ってきます。標準偏差が小さかったのであれば、受験者の得点が競り合って集中していたので10点の偏差点は、成績順位では相当の格差をつけたことになるし、逆に標準偏差が大きかったのであれば、受験者の得点分布はかなり広がっており、10点程度の偏差点では、そんなに成績順位に格差は

ついていないことになります。つまり、偏差点は標準偏差と比較してこそ、より有効な相対評価になる

わけです。その比較のため、A君の偏差点は標準偏差をいわば「ものさし」として、その何倍になるか

を考えることにします。これを Z点標準化得点と呼びます。式で表すと;

         

     Z点=偏差点÷標準偏差=(素点-平均点)÷標準偏差=

          

一般に統計学では、ある統計分布に従う変数Xを、Z=(X-m)/s と変換することを、変数Xの標準化と呼んでいます。この標準化によって、Xの成績分布がどのような平均点、標準偏差であっても、Zについては平均が0,標準偏差が1の標準的な成績分布に還元されるというメリットがあります。

いわば母集団の成績分布の特性を、「織り込んだ」指標がこのZ点だといえるでしょう。だから、異なる種類の成績分布、たとえば英語の試験と国語の試験というような成績分布が異なったものであっても、そのA君の相対的な成績位置の比較が可能になってくるわけです。とりわけ、成績分布が有名な正規分布」(後述)である場合、(または近似的にそう見なされる場合)は、正規分布に関してはその性質等がよく判明しているため、Z点から成績順位もある程度判明するというメリットもあります。

ところで偏差値は正規分布との関係で論じられることが多いのですが、是非注意して欲しいのは、実際の成績分布のほとんどは、正規分布とは大なり小なりかけ離れているという事です。筆者の経験では、英語、数学、国語の3教科では、国語の成績分布がもっとも正規分布に近く、数学の分布形は、正規分布からだいぶかけ離れています。英語はその中間ぐらいでしょう。また、分布の形は母集団の人数の多少にも関係します。一般に人数が多ければ多い程、正規分布の形に近くなりますが、たとえば50万名もの多数の受験者を抱える大学入試センタ-試験でさえも、実はその成績分布は、正規分布に似て非なる、「ワイブル(Weibull)分布」と呼ばれる異なった分布だという指摘があります。なにせ母集団が50万という巨大な数なので、ほんの僅かな分布形の違いでも成績順位にすれば大きく影響が生じてしまうわけです。

そんなわけで、このZ点もすぐ後で述べる偏差値も、単に相対的な評価の一つなのだということで、正規分布とは、ひとまず切り離して考えるべきでしょう。

 

ここで、Z点の簡単な計算例をあげてみます。A君の模試の得点成績は国語が68点、英語が72点で、

2教科ともに母集団の平均は50点だが、標準偏差は国語が15点、英語は20点とします。この場合、

    国語のZ点: Z=(68-50)/15=1.2

            =平均より標準偏差の1.2倍も上位にある。

    英語のZ点: Z=(72-50)/20=1.1

            =平均より標準偏差の1.1倍分、上位にある。

となって、少しの差とはいえ、見かけ上、素点では英語の方が上位ですが、実は国語の方が成績(順位)は上位であるのが判明するわけです。ちなみにA君は数学の得点成績は45点であったします。平均が同じく50点で、標準偏差は25点とすると、

    数学のZ点: Z=(45-50)/25=-0.2

            =平均より標準偏差の0.2倍分、下位にある。

というわけで一般に得点が平均より下回れば、Z点はマイナスになります。

  

(4)さていよいよ偏差値の説明です。(お待たせしました。)

実は偏差値は、上述のZ点(標準化得点)を以下の2点について修正したものにすぎないのです。

修正その1:標準偏差は実際上、大抵10点から30点ぐらいの値であるため、上の計算例でもわかるように、Z点は符号抜きで0点から3点ぐらいまでの整数部分が1桁の小数になります。しかし1桁の小数では付き合いにくいですよね。 つまり実際の標準偏差は「ばらつきを測る尺度」としては大きすぎるので、その10分の1のものを新たに単位として、偏差がその何倍かを測り直す修正をします。

       式で表すと、

             Z=(X-m)/(S/10)=

       これでZ点は、符号抜きで0点から30点ぐらいの整数部分が2桁の数値になります。

修正その2:上記の修正のみだと、平均点のZ点は0点、平均点以下のZ点はマイナスになります。別に、相対評価としてはそれで差し支えはないのですが、平均が0点に対応するより、たとえば50点に対応させた方が、実際の100点満点の得点感覚にマッチするというだけの理由で、修正Z点に更に50点を加えるという修正をします。これが、いわゆる偏差値(以下、T点で表す)なのです!!!

      式で表すと、

           偏差値=10×(得点-平均点)÷標準偏差+50

      つまり、

  平均点m、標準偏差sの成績分布における得点Xの人の偏差値Tは: 

T=10(         T

       この式で平均を60点にしたいのであれば、別に+50のかわりに+60としても、もちろん何ら差し支えはありません。しかし世間一般にはここは平均を50点にしています。

 たとえば、平均点が60点、標準偏差が20点の成績集団の中での、得点Xの成績の人の偏差値Tを求める計算式は上の公式を用いて:

         T=10・(X-60)/20+50

          =0.5・X+20

となります。 

このように偏差値Tは、得点Xに関して1次式(グラフは下図3のように直線であることに注意してください。1次式であるということは、偏差値Tは得点Xにいわば「広い意味で正比例(直線的に対応)」しているということです。

偏差値とは、本来、絶対評価とすべき素点を、「正規分布」により難しく計算加工して、不当に相対評価に改悪しているものでは、という漠然とした誤解や批判があるようですが、決してそうではありません。素点と偏差値とは直線的に対応しており、一斉試験での素点も、その偏差値も共に相対評価であり、偏差値の方が合理性があるのだという点は、ここで強調しておきたいと思います。もしも素点が「絶対評価」であるとするならば、それが1:1に直線的に「相対評価」である偏差値と対応すること自体おかしいわけです。

さらには成績分布が「正規分布」でなくても、偏差値の考え方はその合理性・有用性を損ねるものではありません。

図3    

 

【注】正規分布Normal distribution、 normalというのは「ありふれた」「通常の」くらいの意味)について :

  統計数学では、自然界に現れるいろいろな統計分布が扱われますが、それらの中でも最も代表的な分布であるのがこの「正規分布」と呼ばれるもので、大数学者ガウス(C.F.Gauss 17771855)が誤差論との関連で体系的に研究したこともあって「ガウス分布」とも呼ばれます。その分布の形状は下図3のような釣り鐘型をしています。

    

図3  平均m、標準偏差sの正規分布の確率密度関数:φ(x)=

この「正規分布」が統計学の方で重視されるのは、一つには「中心極限定理」と呼ばれる大定理があるからです。これはおおまかにいえば、母集団がどのような分布であっても、そこから採られた標本の和や平均は、標本数が多ければ多いほど、およそ正規分布と考えて差し支えない、という趣旨で、ある意味で驚くべき内容といえるものです。いろいろな統計を分析するとこの正規分布に近い形が経験的によく現れる事とも相まって、歴史的にはこの正規分布が、何か特別な理想的な分布なのではと重視されすぎた「きらい」があったかもしれません。

 厳密に正規分布であれば、標準偏差で測って何%の個数が分布しているか、計算されているので受験生全体に対する席次などもわかってきます。以下は母集団1,000人に対する相対席次の表です。

 

◎偏差値〜相対席次の早見表

偏差値

相対席次

席次差

 

偏差値

相対席次

席次差

 

偏差値

相対席次

席次差

74

8

 

 

59

184

25

 

44

726

34

73

11

3

 

58

212

28

 

43

758

32

72

14

3

 

57

242

30

 

42

788

30

71

18

4

 

56

274

32

 

41

816

28

70

23

5

 

55

308

34

 

40

841

25

69

29

6

 

54

345

37

 

39

864

23

68

36

7

 

53

382

37

 

38

885

21

67

45

9

 

52

421

39

 

37

903

18

66

55

10

 

51

460

39

 

36

920

17

65

67

12

 

50

500

40

 

35

933

13

64

80

13

 

49

540

40

 

34

945

12

63

97

17

 

48

579

39

 

33

955

10

62

115

18

 

47

618

39

 

32

964

9

61

136

21

 

46

655

37

 

31

971

7

60

159

23

 

45

692

37

 

30

977

6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の表は、母集団の人数を1,000人としたときの正規分布による相対席次の表である。

実際の成績分布は正規分布とは多少とも異なるので、上の対応はもちろん正確なものではなく、

一応の「目安」にすぎない。

 

 

 

V.偏差値との付き合い方:(偏差値の「効用限界」…されど偏差値、たかが偏差値)

 

(1)変動する学力を偏差値で捉えることの限界:

たとえば「身長・体重の統計分布」といったものは、短時日のうちに、あるいは測定の仕方によって変化するものではなく、いわば「静的な安定した統計量」が対象です。だからこのような統計量の偏差値は時間がたってもそう変動する性質のものではありません。それに対して学力分布というのは、短時日のうちに勉強量や評価の仕方(試験問題の内容や傾向等)や環境条件など色々な要因によって変動する、いわば「動的な不安定な統計量」です。そのような変動する成績分布を土台に、個人成績を相対評価するということ自体にやはり限界があります。1回の模試での偏差値成績をみるということは、たとえて言えば長距離マラソンでたえず追いつ抜かれつし、順位が変動する場面を、ある一時刻に限ってスナップ写真を撮り、その静止画像でランナ-一人一人の相対的位置を調べ、ゴ-ルに到達する順位を予測するような、やや粗雑なかつナンセンスなことに相当するわけです。

(ちなみに絶対評価というのは、他のランナ-との順位は問わず、各ランナ-が努力目標として走行距離が別個に設定され、そのうちスタ-トから何Kmの地点まで走行できたか、を調べることに相当するでしょう。)

実際はゴ-ルに達する最後の瞬間までランナ-間で競り合いが続くわけで、途中時点での順位成績にこだわることなく、最後まで全力で完走することが大切ですよね。なんと入試日前日に勉強した内容が、たまたま翌日の本番試験に出題され得点でき合格したという話はときどき耳にします。

たとえ偏差値による合格可能性の判定が低くても、最後まで努力し諦めないことが大切です。 

 

(2)母集団や評価基準の違いによる限界:

 偏差値の原理でも触れたように、相対評価たる偏差値は、ある母集団の中での一人一人の

相対的位置を示すものです。だから、ある個人(たとえばA君)がどのような母集団に属しているかで、同じ素点であっても偏差値は異なってきます。具体的には現役生ばかりの母集団での

偏差値と、予備校生も多く参加している母集団での偏差値とでは違ってきます。どの業者の模試であるかによっても、校内か全国かの規模の違いによっても、さらには出題傾向によっても違ってきます。ですから自分の偏差値が算出されている元の母集団についてもその性格を捉えた上で

付き合うことも必要です。合格可能性を知りたい場合、少なくとも2種類ぐらいのしっかりした業者模試を受験し結果を比較することも必要かもしれませんね。

 

(3)偏差値と合格可能性の限界:

 下のグラフをみてください。(ある入試年度の同志社大工学部の合否追跡の事例

 

このグラフは、模試で偏差値(平均)が何点の受験生が、本番入試で合格(○印)したか、不合格(×印)となったかの追跡グラフの一例です。見てわかるように模試偏差値が何点以上ならば合格、何点以下ならば不合格と明瞭に分離しているわけではありません。偏差値が65以上でも不合格となった反面、偏差値が55以下であっても合格しているという「逆転現象」もおこっています。

業者模試の合格可能性の判定は、前年度入試のこのような合否追跡を元に、各偏差値ゾ-ンで

合格率=合格者数/受験者数 を算出し、それをベ-スに、当該年度の模試の成績分布や志望動向も加味しながら合格率8割以上をA判定、6割以上をB判定、4割以上をC判定、…などと予想設定しているわけです。(大手予備校のK塾では合格率5割の偏差値ゾ-ンをいわゆる「ボ-ダ-」と呼んでいます)。だから可能性判定といっても当該年度の成績母集団を前年度の成績母集団を参考にして設定しているため、判定もその分、「ブレ」てくるでしょう。(もちろん模試業者にすれば、対前年比較をせざるを得ないわけですが)。もちろん模試の出題と実際本番の入試問題とは異なります。それに加え上記の逆転現象も考えると、いわゆる「合格可能性」自体が、それほど信頼性のあるものではなく、精々当たる可能性がおよそ6〜7割程度のものではないかというのが筆者の実感です。模試でE判定の受験生が、難関校に見事合格したという話はときだき耳にします。

模試で高得点をとったからといって油断すべきでないのはもちろん、低得点だからといって

悲観的になるべきではありません。志望大学の出題傾向をよく研究した上で、繰り返しになりますが、要は最後まで諦めずに努力すべきだということでしょう。